いつも以上に気をつけて!妊娠中の食中毒
妊娠中とくに気を付けたい食中毒があるのをご存知ですか?
「気を付けてはいるけど、何が悪いのかどうしたらいいのか分からない…」
そういった悩みをお持ちの方に、妊娠中特に気を付けたい食中毒、避けたい食品、そしてこれから産まれてくる赤ちゃんとママのための予防について、紹介していきます。
妊娠中は食中毒のリスクが高い!?
お腹の中にいる赤ちゃんがまだ小さい時期は、体が赤ちゃんを「異物」とみなし、攻撃しないようにする仕組みになっています。また、ホルモンバランスが崩れたり、つわりなどで食事が不規則になりがちなので抵抗力が弱くなり、免疫機能が下がってしまいます。そのため、普段かからない病気や風邪を引き起こしやすくなってしまうので、妊娠中は特に食中毒には気を付けたいということになります。
それでは、気を付けたい食品を紹介する前に、食中毒菌について少し触れていきます。
妊娠中、特に気を付けたい食中毒菌って?
夏の高温多湿となる梅雨の時期に、食中毒が増えることはご存知だとは思いますが、最近では冬の乾燥した時期にも発生しやすい傾向にあります。これから、注意したい食中毒とその食材を紹介します。
トキソプラズマ
これは猫の糞や土の中にいる寄生虫で、健康な成人は問題ありませんが、妊娠中に感染すると胎盤を通して胎児に感染し、様々な障害を引き起こしやすくなる可能性があります。
感染が起きやすい食材
→生ハム・ユッケ・レバ刺しなどの加熱されていない肉類
水銀
メチル水銀という有害物質が魚介類には含まれています。でもその量はごくわずかで、摂取しても有害はありませんが体内に蓄積されていく恐れがあります。水銀は体の中に取り込まれても排出されます。しかし、胎児にはその機能を持っていないので、なんらかの障害をきたす危険性があります。特にマグロはメチル水銀が多く含まれている可能性が高いので注意しましょう。
感染が起きやすい食材
→マグロ・キンメダイ・メカジキ
リステリア菌
日本ではまだリステリア菌の食中毒の報告は少ないという報告がありますが、リステリア菌は妊娠中、最も気を付けたい食中毒菌です。妊婦さんは特に、健康な成人の約20倍もかかりやすいと言われています。それでは、これから妊娠中特に気を付けたいリステリア菌について解説していきます。
最も注意が必要な「リステリア菌」とは
リステリア菌は、身近な河川水や動物の腸管などに広く存在している細菌の一つです。他の一般的な細菌は加熱すれば死滅しますが、リステリア菌は4度以下の低温、12%食塩濃度下でも増殖できるという特徴を持っています。ですが、健康な人であれば非常に多くのリステリア菌を摂取しない限り、こんなに多くの菌を摂取することはありません。リステリア菌は前述したとおり食材を冷蔵庫で保存したり、塩漬けしていても増殖する強い性質を持っているので、冷蔵庫を過信し過ぎずに、食材は期限内を守って食べるなどの心がけをするようにしましょう。
妊娠中に避けて欲しい食品5つ
これからあげる食材は、他よりもお腹の中にいる赤ちゃんに感染する可能性が高く、悪影響を及ぼしかねないので摂取するのを控えるようにして下さい。
・(加熱殺菌されていない)ナチュラルチーズや乳製品
・生ハム
・肉や魚のパテ
・スモークサーモンなどの魚介類の加工品
・生肉
ママと赤ちゃんのための食中毒予防
これからあげる基本的な予防対策を日頃から行っていれば、食中毒は避けられます。
?冷蔵庫を過信せず、賞味期限内に食べるようにする。
?生野菜や果物は食べる前によく洗う。
?食材は中心までしっかり加熱してから食べるようにする。
基本的な予防をしっかり行い、妊娠中の食生活を楽しもう!
妊娠中は、気を付けなければいけないことが普段の生活の家で増えてきます。だからと言ってすべてを気にしすぎていると、ストレスになって逆に体へ負担をかけてしまいかねません。まずは妊娠中に気を付けたいポイントを押さえて、基本的な予防をしっかりして、その中で食生活を楽しんでいきたいですね。