出産後は葉酸サプリをやめてもいいの?

 

「今まできちんと葉酸サプリを摂ってきたけれど、出産後はもうやめていいのかな?」
と考えている方もいると思います。

 

葉酸は年齢、男女問わず健康維持に大切な栄養素です。産後、授乳中も意識して摂取することが必要な栄養素です。授乳中の葉酸の摂取基準として食事から340μgを推奨されています。これは通常推奨量240μgに100μgの食事性葉酸を付加した量です。

 

 

葉酸は産後もお母さんと赤ちゃんにとって大切です

 

葉酸は、代謝という身体の機構にとても大切な栄養素です。タンパク質や、核酸つまりDNA、RNAの合成、細胞の生産や再生など、体が正常なはたらきをするために使われる栄養素の一つです。産後のお母さんの健康をサポートする上で、葉酸サプリを継続することはとても価値のあることです。

 

 

葉酸は出産後の健康にも欠かせない栄養素

 

出産で、お母さんの身体は、ダメージをうけます。身体はそのダメージから修復するために様々な栄養素を使い始めます。葉酸もその重要な栄養素のひとつです。赤ちゃんに夢中で自分の身体が後回しになりがちな時期だからこそ葉酸サプリの摂取を続けることをおすすめします。

 

 

母乳とお母さんの栄養

 

お母さんは自分の体の回復をはかりながら、赤ちゃんの大切な母乳づくりにも栄養を必要としています。お母さんの食事の内容は母乳の質を左右することになります。実際に、お母さんの栄養状態によって母乳に含まれる葉酸やその他のビタミン、ミネラル、脂質の量やバランスは変化します。母乳に含まれる栄養成分は赤ちゃんの健康、生育、発達過程に大きくかかわっていきます。

 

 

母乳と葉酸

 

乳児の葉酸摂取基準は母乳中濃度とされています。現在、母乳内の葉酸濃度の報告結果に基づき54μg/Lとされています。母乳中の葉酸濃度は初乳:分娩後3-5日〜移行乳:16-30日までは上昇し、成熟乳:31-60日までに安定したという報告があるそうです。また初乳の葉酸濃度が低いと低めで推移し、初乳葉酸濃度が高いと高めで推移します。葉酸サプリメントの摂取により初乳、成熟乳の葉酸濃度が低値となることを抑えられると考えられる調査結果があります。また授乳中のお母さんが葉酸サプリメントを多量に摂取しても、母乳内への葉酸の分泌量には閾値があり、上限を超えないという調査結果もあります。

 

 

良質な葉酸サプリメントを妊活中、妊娠中、授乳中に続けることは大切です

 

妊活、妊娠、出産という節目はありますが、体や赤ちゃんに葉酸が必要な状態であることは休むことなく続いています。出産前のお母さんの身体は赤ちゃんにミルクを上げる準備を始めています。お母さんの身体、赤ちゃんの発育を考えると続けていくことが大切です。

 

 

初乳はお母さんから赤ちゃんへの贈り物

 

母乳はお母さんと赤ちゃんの両方にメリットがあります。母乳を分泌するオキシトシンというホルモンは、産後の子宮収縮や回復に欠かせません。また、お母さんからの赤ちゃんへの初めての贈り物である初乳を栄養豊かにしてあげるためにも良質な葉酸サプリと栄養バランスを心がけてください。

 

 

授乳中の食事について

 

栄養バランスを意識して、主食を中心にエネルギーをしっかりとって、不足しがちなビタミンミネラルを副菜としてたくさん食べましょう。お肉、お魚、豆類でたんぱく質を適量摂りましょう。脂質の摂りすぎに注意して、必須脂肪酸であるリノール酸、αリノレン酸などの良質な脂質をとるようにしてください。レバーは葉酸もビタミンAも多く含み、産後の貧血改善、予防のためにも取り入れたい食材です。しかし動物性のビタミンA:レチノールの摂り過ぎは過剰症をおこすことがあります。腹痛、頭蓋内圧上昇、皮膚乾燥、脱毛、肝毒性、骨密度の減少、コレステロールの上昇、妊活中、妊娠中であれば赤ちゃんが奇形を待って生まれてくる等のリスクがあります。動物性のビタミンAの摂りすぎに注意してください。乳製品も取り入れてカルシウムも摂取することが大切です。

 

 

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